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□Lei non mi piase
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 Lei non mi piase


「山本、足大丈夫?」

下校の時間になって俺はいつものように獄寺くんと山本と帰ろうとした。

昨日ボンゴレ十代目、つまり俺を狙ってヒットマンが数人襲ってきた。

獄寺くんや山本が守ってくれたんだけど、山本はその時に足首を捻挫してしまった。

「ははは、そんな心配すんなって、このくらい平気だからさ」

「そうっすよ十代目!こんな野球バカほっといてさっさと帰りましょう!」

獄寺くんは俺の手を引いて歩き出した。

「え!ちょっと獄寺くん!?」

「ツナ、帰ろうぜ」

「お前はついてくんな!」

なんだかんだ言いながら、俺たちは学校から帰っていった。

(山本が怪我したの俺のせいだ、俺が巻き込んだんだ。どうやったら友達が傷つかなくて済むんだろうか)

家に着いてベッドの上で悩んでいたら、いつの間にか寝てしまっていた。


ふと自分が草原にいることに気がついた。

(夢なのかな?)

近くの木の下で膝を抱えてうずくまった。そして寝る前まで考えていたことをまた考えだした。

サク サク

草が踏まれる音がした。

誰かが近づいてきている。けれど俺は俯いたまま顔を上げなかった。

「おやおや?珍しい方がいらっしゃいますね」

その声に聞き覚えがあって勢いよく顔を上げたら、玩具を見つけた子供のような顔をした六道骸がいた。

「どうして骸がここにいるんだ!?」

(だって骸はあそこにまだ捕らえられているはずだ!)

「クフフフ、ここがどこか知らないでやってきたんですか、沢田綱吉」

「何言ってるんだ、俺の夢の中だろ!」

俺がそう言うと骸は笑い出した。

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