キミ

□消えゆく背中
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やだよ…
さよならなんて、そんなのやだ!
シンを倒すって決めたのに…
シンを…エボンジュを倒してしまったら、キミが居なくなる。
無になるキミ。
無になるって分かっていても、それでもガードとして傍に居てくれた…
辛くて悲しい時、その逞しい胸を貸してくれた。
「キミが居なくなるくらいならシンは倒さない…倒したくない」
「ユウナ…」
「キミと離れたくない…」
ナギ節なんていらない。
「ユウナ、俺はユウナのガードだ。今も、これからも。ユウナを守れることが俺の生き甲斐。」
たとえ無になっても…
やだよ…
なら、せめてトキが止まってくれたらいいのに…
そうすればキミも無にならなくてすむし、ずっと一緒に居られる。
キミの声を
肉体を
温もりを失うのが怖い。
「もう、逢えないの?」
「ユウナ…」
「もう、触れられないの?」
「…っユウナ!」
ギュっ
キミは力強く私を抱きしめた。
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