キミ
□大きな子供
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お願いだから寝ていてよ。
大丈夫っスよ、これくらい。
大丈夫じゃないよ…。
次の日にブリッツボールの試合を控え、彼以外の選手達は今日も朝からフォームの調整、パスの練習、シュートの練習と余念がない。
圧倒的実力を持つ彼はチームには必要不可欠だけど、彼は朝から様子がおかしかった。
私の問いかけに上の空。
何より心配なのは…
「……。」
「ちょっ…大丈夫?」
何かに捕まっていないと倒れそうな程フラフラで、
「行かなきゃ…皆んなが待ってるっス。」
「今日は休んでて…。そんな身体でできないでしょ?」