長篇
□会いたいな
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会いたいな Side:雲雀
今、君は何をしてる…?
しばらく歩いたが、目的の人物おろか草食動物すらいない。なんだかどうでも良くなってきて、またパラと生徒手帳をめくる。
「沢田、ね。」
何がこんなにも僕を駆り立てるんだろうか…咬み殺したい、その衝動に似ている。
きっとあの子を咬み殺すのは楽しい。
けれど、違う。
もっともっと…もっと違う、そう…咬み殺してしまうのは惜しい気がするのだ。
虐めて虐めてなぶり殺したい。
この感情をなんと呼ぶのだろうか。
「会いたい…」
こんなにも興味をそそられる。
もう一度会って、この訳のわからない感情を消し去りたい。
もしも、君に会えたなら、
この気持ちに、名前をつけてほしい。