贈物

□携帯戦争勃発中
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「で、これで終わり!!」
「ありがとう山本!」
「あとはメアド登録だなー」
「山本って人に教えるの上手いんだね。」
「獄寺にも教えたからなー。」
「…へ。」
「獄寺に携帯の使い方教えたの俺だぜー」
「あの獄寺君が…素直に山本に教わったの…?」
「すごい悔しそうにしてたけどこんなんでも付き合ってるしな。」
「そっか、付き合ってるなら…え?」
「?」
「獄寺君、誰と付き合ってるの?」
「俺。」







「えぇぇぇ!?」
「言ってなかったか?」
「初めて聞いたよ!!」
「ゴメン、ゴメン。」
「…別にいいよ。俺の時もちょっと…アレじゃん?言わなかったし…。」
「ツナってばバレバレだったのなー。」
「けど山本は置いといて獄寺君はバレバレだった気が…」
「獄寺可愛いのなー。」
「あのさー」
「ん?」
「それ目の前で言ったことある?」
「あるぜ?」
「それさ…なんか言われてる方は複雑っていうかなんていうか…」
「先輩もそういうこと言うのなー。」
「しかも毎回会うたびに言ってきてさーもう…あの嫌なわけじゃないんだけどさ…なんていうか男として…ていうか…」

沢田は頑張って身振り手振りで説明してみるがいまいち掴めない。
本人も自覚しているのか机に片頬つけて「だーかーらー」とか言い始めた。

「とりあえず言われて嫌じゃないのな?」
「まー…うん。俺は嬉しい…かな…?」
「獄寺もそんなこと思ってくれてるかなー…あー気になる!!」
「山本はどんなことしてほしい?」
「んー…まだ手を繋ぐとかは無理だからやっぱ電話してほしい!いつも俺からばっかなのな。」
「電話?」
「メールでもいいのなー。」

山本も沢田にならって片頬を机につけ、グダーと言った。

「やっぱ嬉しいかな?」
「そりゃーなー。ツナも頑張ってメール送ってみればいいんじゃね?」
「うん…頑張るだけ頑張ってみる…。」
「本当先輩が羨ましいー。」
「山本はさーもし獄寺君からメールとか電話きたらどうする?」
「会いに行くのなー。」
「それ携帯意味ないじゃん!!」
「多分先輩もそうだと思うぜ?」
「まっさかー!」
「そうだと思うけどなー。」
「もうこの話終わり!!勉強会どうする?肝心の獄寺君がいなくなっちゃ…。」
「明日にすっか?」
「そうだねー。」
「じゃ、俺帰るなー。」
「また明日ね!獄寺君には言っとくよ。」
「んー。」

ヒラヒラと手を振って山本は沢田家の玄関を出て行った。
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