Card of SOUR

□11枚目:チャンピオンの敗北
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 薄緑の、天を貫く光。

 それは、遠くにいた者たちにも見えた。

 しかし、その正体は、まだ誰も知りえなかった。

 さて、ウルスは、雪の止まない山、ホワイトマウンテンに来ていた。

 辺りに木は無く、草も雪の下に埋もれている、この山にしか生えない『ユキシタソウ』が生えているだけ。

 しかも、雪の下に生えているため、普段は見かける事はまず無い。

 そんな厳しい環境の中、ウルスはアールスを探す。

 こんな場所にも、光の柱は見えていた。

 しかし、その光の柱の意味は正しく理解することは不可能だった。

 ウルスがその光の柱を見ていた矢先、その場所には不似合いな格好をした男が現れた。

 雪が降る寒い中、半そでの服を着ており、その上筋肉質にも見えない。

 いたって普通の体格の男だが、半そででも寒くないようだ。

ウルス「おまえ…アールスだな。」

 ウルスの無線機は、音が鳴っている。

 その男が、『究極神解放の紋章』を所持しているということだ。

ウルス「名を名乗れ。それくらいは聞いてやる。」

 半そで男は、口を開いた。

???「寒い……。」
ウルス「そんなことは聞いていない!」

 ウルスは少しイライラしていた。

???「僕はウルスだ。」
ウルス「なんだと…?ウルスはこの俺だ!」
???「いや、僕がウルスさ。なぜなら君は、すでにチャンピオンではなくなっているからさ。」
ウルス「ふざけるな!!この俺こそが、元全国チャンピオンのウルスだ!!」
???「なら、バトルだ。トレーナー同士の口喧嘩ほど醜いものは無い。トレーナーならトレーナーらしく、カードでものを言うべきだろう?」
ウルス「望むところだ!!」
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