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□魔法のことば
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水谷は俺に何度も好きだと、囁くけれど。
魔法のことば
俺は伝えてあげない。
言ってあげない。
多分、水谷を傷付けてしまってるかも知れない。
それでも、絶対俺からは言ってあげない。
きっと、もう後戻り出来なくなるから。
水谷しか、見えなくなるから。
”好き”の言葉の意味なんてもっと軽いのかと思ってた。
誰かが好きで、何かを好きになって。
それで十分。
他には何もいらない。
けど、水谷はそうじゃなくて。
男同士の恋愛なんて、周りにしてみれば、”ありえない”の、に。
それでも、頬を染めて水谷は俺を好きだ、と言ってくれた。
俺を抱きしめてくれた。
俺を必要としてくれる。
優しさを、安心をくれる。(多分水谷は自覚してないと思うけど。)
けど、水谷に頼ってばっかりじゃ、ダメだから。
ホントは、ホントは、ずっと水谷が好きだったけど。
認めてしまえば楽になるかも知れない。
言ってしまえば水谷はもっと俺に”好き”と言ってくれるかもしれない。
(あぁ、そうか、俺はこんなにも―…、)
魔法のことばは今日も水谷が囁いて。
俺はいつの間にか術中に嵌まってたんだ、と。
(あぁ、もう。大好きだっ)
end
!!!
アンケートのコメントを見て瞬時に浮かんだ代物です。
ありがとうございますっ…！！
書き上がるの凄く早かった…!!
水谷に依存しちゃってる栄口君が書けて幸せ…っ！
栄口sideは書いてて楽しいです！
水谷にはちょっと可哀相だけど、ね。(でも、水谷なら察してる気もするんだけどっ(笑))
栄口は、水谷の事ちゃんと好きなんだよ、と。
でも、認めたくないから言ってあげないの。
好きなのに、ね！
ありがとうございました！