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□この胸いっぱいの愛を、 ※
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好きなのに、好きだから。
俺達は距離を置いて、触れる事も会話も、少なくなった。
これ以上、お前を傷付ける訳にはいかないって、俺が勝手に決めたんだ。
この胸いっぱいの愛を、
田島は素直な奴で、思う事をはっきり言うし、嫌な事は嫌だと、言えるそんな奴。
ただ、あいつの性格上、構ってもらえないと拗ねたりと、喜怒哀楽が激しい。
けど、俺はそんな田島に心底惚れてたんだ。
俺達がぎくしゃくするようになったのは、田島がキス以上を求めてくるようになってからだった。
俺が田島からのその行為を拒んだのが始まりだった−…。
｢はないが、嫌がるなら俺はしないよ、｣
そう言い残して田島は俺から離れていった。
今思えば、あの時どうして田島を拒んだのか、後悔でいっぱいだった。
あの時の田島の行為は冗談なんかじゃなくて、
好きだから、俺を求めてくれたの、に−…。
俺は居てもたっても居られなくなって、田島の元へ向かった。