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□To you who are tender.
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To you who are tender



「なぁ、三橋」

「う?」

「阿部って、怖くねぇー?」

昼休み、浜田の何気ない一言で、話が盛り上がってしまった。

「あ、それ、俺も知りたいっ」
勢い良く会話に食らい付く田島。

「阿部、くん、はっ…優しいよっ!」

「へぇー、どんな時!?」

「どん…な、時…」

「ほら、例えば」

と、田島が例を挙げる前にぱん、と軽い音がした。

「あれ、阿部だー」
なにも、叩く事ねーだろー、と笑いながら上を見上げる。

(阿部くん…だっ)

「三橋、ちょっといい?」

「う、うん…?」

手を取られ離れる事が出来なくなった俺は阿部君の後ろに着いていった。


「なあ、浜田ー、」

「ん?」

「俺阿部怒らせたかなあ…」

「大丈夫だろ?」
にぃっ、と浜田が笑った。









阿部君に手を取られ連れて来られたのは部室だった。

「あ、の…え、っと」

無言の空気に堪えられなくなって俺は口を開いた。

「あ、べくん…怒ってる?」

「怒ってないよ、ただ…」

「ぅえ…?」

「三橋と一緒に居たかっただけ、」

何も言わず無理矢理連れて来てごめんな、と俺の髪を撫でた。

「う、うん、阿部君に、だったら、いい…よっ」

「三橋…、」

「う、ん…」

「好きだよ、」

「おれ、も…阿部君好き…」

ほ、ら…阿部君は優しいよ。
少しはにかみながら、俺の頭を撫でてくる所とか、
俺の事「好き」って言ってくれる所とか、
ぎゅぅっ、て抱きしめてくれる所とか。

あげたらキリが無いけど、
でも、俺はそんな優しい阿部君が、好きだよ。



end



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