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□A place nearest in the sky.
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何で田島はなんの抵抗も無しにあんな事が出来るんだっ…!!


A place nearest in the sky



「なあなあ、はない、」

昼休み、最近俺達はよく屋上で昼飯をとる。
学校で空に1番近いこの場所で。

「なあ、はないってばー」

ぐい、と俺の腕を掴んだ。

「わり、何?」

「それ、貰っていい?」
目をきらきらさせて指をさす。

「から揚げ、欲しいのか?」

「うんっ!」

おいおい、自分の弁当食って、それでも尚、人の弁当のおかずを食べようとするか…?

でも…、物欲しそうな目で俺を見るそんな田島に負けてから揚げを口へと運んでやる。

もぐもぐと口を動かし、にっと笑い俺を見る。

「へへ、さんきゅー!」

(なんて顔するんだ…)

目のやり場に困ってふい、と下に目をやりご飯を口に入れた。。

「あ、花井」

「え、何?」

「カンセツちゅーだなっ」

「はぁっ?!」

どきん、と胸が高鳴った。
田島はいきなりこういう事をさらり、と言う。

「花井顔真っ赤だ」

へらへら笑って俺をじぃ、と見る。

(畜生、こんなの反則じゃねぇかよっ)

「花井、ご飯粒付いてる、」

「え、ちょ、何処」

「とったげる、」

の、言葉と同時に田島の顔が近くなって唇の端の方をべろん、と舐められた。

「な、な、何!?」

「だってご飯粒付いてたから」

「ば、おま、他に方法あんだろっ!」

「んな、怒んなよー。」

「あほか!あんな事されて怒んない奴なんていねぇよ!!」

「嫌だった…?」

「んなっ?!」

「そんなに嫌だった…?」

「………………………ん、な事いってねー…」

「花井、可愛いっ!!」

「な、ばかっ!学校だぞ…!」

「ごめんね、花井が可愛すぎて我慢出来ない」


どんっと、倒され、
ちゅ、と音を立て首筋にキスをされた。

空は吸い込まれそうな位青かった。



end



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