アンムリナーレ
□01:始まりの歌
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母さんの口癖‥‥
怖がりな私にいつもいい聞かせてくれていた。
だから私は歌った。
この恐怖が消えるように願って歌った。
ほんの少しだけ怖くなくなった。母さんが側にいるような気がしたから。
小さな少女は町の外れで歌を歌った。
恐怖で体を縮め、膝を抱いて歌っていた。
‥‥!
いきなり町の中央で暴れていた化け物の様な機械──AKUMAが私に近付いてきた。
(早くここから逃げなくちゃ‥‥!)
恐怖で体が震え思うように動けない。
立ち上がって逃げることなど無理だった。
AKUMAが何体も寄ってくる。
その体から飛び出ている銃口がこちらに向いてきて、今にも撃ち込まれそうだ。
(逃げなきゃなのに‥‥っ)
その銃口から弾丸が私に飛び出てきそうになった
────どくん
カチャっと、音が鳴った
───どくん
ダンッという音と共に弾丸が私めがけて飛んでくる
───どくんっ!
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