戦国(イクサ)の言葉

□ワールド・エンド
7ページ/7ページ




「…政宗様」


後ろから声が聞こえる。
兄貴分の、一番の部下の声だ。


「…どうした」


なぜか声が震えてしまった。
冷たくなった『幸村』をずっと抱き締めていたせいか。


「……真田幸村の側近の忍から」
「…猿飛か」
「貴方様と真田のことで、最期の伝言が」
「伝言?」



部下が動く気配。
そっと耳打ちされた言葉は、信じられないことであった。




「……realy?」
「真です」
「…………ha………」


思わず『幸村』を凝視する。
言われてみれば、その顔つきは。






――「少女」というよりも、「母親」。







「…何だよ…最高の置き土産じゃねぇか……」



――真田幸村が、政宗様の子を産んだそうです…――
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ