戦国(イクサ)の言葉
□ワールド・エンド
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…「世界の終わり」なんて、面白い言葉を思いついたものだ。
この言葉こそ、今の状況を表すのに最も相応しい。
「…政…宗…ど……」
息も絶え絶えに言う幸村の身体は、あの衣装とは違う紅にまみれていて。
あの暖かかった体温も、徐々に奪われていく。
「やめろ!…喋るんじゃねぇ!!」
「です、が………」
また、「彼女」が紅い水を吐き出す。
その眼は、とても弱々しくて。
「政…む………」
「だからもう喋るな!!……shit…!」
地面を、手が痛くなるぐらいに叩く。
だが、それでも「彼女」の命の灯火は消えていく。
「なんで……俺以外の奴に…」
「…申…し訳……」
「畜生っ……!」
ひたすら謝る「彼女」を抱き締める。
華奢な身体が、たまらなく愛しい。
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