□気になるあのひと
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「……あ、沢田君?」


日曜日の午後
ぽかぽかな陽射しに誘われて、街中を散歩していた私は、ふと立ち寄った公園で一応顔見知りのクラスメイトを見た

そこまで仲良くはないので、遠くから見ていると、何やら小さい子供達の相手をしているみたいだった


「…なんか、個性的な子供達だな…。」


もじゃもじゃの爆発頭の子に、…あれ何て言うんだろう?
中国の人がやってそうな、三編みをしたチャイナ服を着た子、まだそんなに寒くないのに長いマフラーをした子、計三人

……全員沢田君の兄弟、かな?


沢田君家の事なんてほぼ全く知らないから、私は勝手にそうだと結論付ける事にした


「意外と面倒見が良いんだ。」


私の目から見てだけど、仲が良さそうな様子に少し感心して、さてそろそろ帰ろうかなと、沢田君達から目を離そうとした、その時…


「!!!」


私は見てしまった

優しく暖かな顔で笑う沢田君を…


瞬間、何故か私の胸は高鳴って、その事にびっくりした私は少し早足でその場を立ち去った



【気になるあのひと】


(沢田君て、あんな顔で笑うんだ…。)





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