MONO MOLTOR 第七番目のLogos

□第3章:王都ReoNordと奴隷少女Juno
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大地のLogos、第七Logos生存の則では、弱い者が先に死に、強い者が後に死ぬ。
そこで大樹のLogosはそれに抗い、弱い者、強い者が共に共存出来る手法、『法律』を作り上げた。
そう、貴方達のLogosの枝はいつも、如何にして大地を脱するかという方向へ伸びて行く。
それは大地にとって心寂しい幹だが、そんな枝葉もまた、美しいねと正直に言いたい。

6つの大樹には個性がある。
その大きさには差異があり、性格も、
葉の色も形も異なったが、共通してどれも実をつける大樹であった。
森羅万象に見えて実は一様な大地と違い、6つの大樹が相互作用して生む果実は、実に様々だった。

その膨大な可能性を秘めた実はしばしば大地を蝕んだが、
実が大地に落ち、還る事で、創造者達が奪った部分が埋め補われる。
それによって大地も大樹も、平穏を保たれていた。

創造者は素材の為、いくらか大地を抉り、創造物を積む。
その高さを見計らって破壊者が壊し、大地の窪みに還す。
そして創造者がまた積み、破壊者が壊すのだ。
両者が対立して争うなど、なんとすべきでないことか。

この循環が一方に傾く事で、調和が乱れる。
破壊者はその因子こそを破壊の対象にせねばならない。
偏りが著しい程、平衡の力、両者を一定に保つ為の破壊の唄は、
激しいものとなってゆくだろう。
破壊者は折る枝の性質をよく見極めなければならない。
誤った破壊は、大地の死を早めるのだから。
そしてこの破壊の旅は、創造者の意思言動を受け入れたが故の、
大地の自然行為である。

復讐ではない。

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