現代物
□いかれこれ
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仕事で疲れ切って実家に戻って寝ている俺ん部屋まで…しかも二階やぞ?ココ…。それにお前のしている格好ってめちゃ怪しいって!!
ようお巡りに見つからなかったものだと内心ため息をつく。そんなハルオの気持ちを知ってか知らずか白い袋から何やら取り出している。
「…何してんねん?」
ふんふんと鼻歌を歌いながら、取り出した物はミシン目のある紙切れが二枚。
「はいv」
笑顔全開でテルオは紙切れの一枚をハルオに手渡した。その紙にはテルオ自筆ののたくった字で《軽いの一回》とか《ちょっと濃い目を二回》《夜通し》《ヌカロク》《バックから》などなど…ハルオにとっては物騒な単語のオンパレード…。
「……コレ何なん」
何となく読めてくるが…それでもまさかなと思いたい、いや気づきたくないと思うハルオだった…。そんなハルオの願いもむなしく…すぐにテルオの行動で打ち消された。
テルオは真っ赤なサンタ衣装の上着のボタンを外しているではないか!!
「…お前何してんねん…」
ハルオの問いにも答えず、いそいそと下のズボンまで脱いでいるのだ…。そして下着一枚というセクシーというよりは間抜けな格好をハルオの前に突き出した。
「ほらv俺をぷれぜんと〜」
満面笑みを浮かべて、はいvはいvと下半身をハルオに押し付けてくる。
「はあ〜〜ぁ?」
よく見れば下着もクリスマス仕様だった…。緑地に赤い縁取りがしてあってバックプリントで『メリークリスマス』とある。嬉しそうに穿いているテルオの顔を見て脱力してしまう。そうやった…こいつはイベント好きな奴やった。去年も確か似たようなん穿いてたな…。
去年の今頃の災難とも言うべきテルオの情熱的な愛の現れを思い出して、形の良い口唇が引き結ばれて考え込んでいる間に…。
テルオはそのクリスマス下着に手を掛けて、今まさに脱ごうとしていた。
はっと気がついて、慌てて止めようとしたが時すでに遅し。
何度も見たことのあるモノをご披露されてしまった。
がっ!!様子が違うのだ。
「なっ!!」
少し大きくなって形が変わっているペニスに赤いリボンが…それも綺麗にチョウチョ結び。
絶句しているハルオに、得意顔で股間を見せる。
「ほらほら〜vハルにプレゼント〜vめいっぱいやるからv」
隙を付かれて抗う間もなくベッドに押し倒された。
「ああ〜vハルの体ぬくいな〜」
「ひっ…つめたっ」
外気で冷たくなった男の体が、ほんの数分前まで寝ていて体温が上がったハルオの体を覆い尽くす。
パジャマの裾をたくし上げる少し冷たい手のひらで真っ白な腹を撫でられ、そのじわじわと沸き上がる感覚に思わず、両足でテルオの腰を挟んでいた。にやりと笑うテルオの口元が見えて、悔しいが…。
テルオの肌や匂いを感じるだけで、すでに股間は張り詰めている。まして…触れられてはもう、ダメだ。
「あっ…あんっ」
形を確かめるように握られ先端をぎゅっと押さえられ、濡れたような音がし始める。先走りを嬉しそうに指ですくって、これ見よがしにハルオの目の前で舌で舐め取った。舌の動き熱さ、指がどう動いてハルオを追いつめるかが連想させられて、後ろがきゅっと収縮した…。
「…もっ…入れて」
涙声で男にすがった。
後はテルオの体力と愛情が濃厚にこってりとハルオに捧げられ、散々泣かされて搾り取られた。