駄文
□小姑を認めさせろ!(前編)
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「〜なぁいてばかりいるこねこちゃん〜♪」
「新八〜またその歌うたってんのかぁ?よくあきないな〜」
「はい、このおうただいすきですっ!」
志村家の縁側で、外に足を投げ出すようにして座っている銀時の上に、ちょこんと背を預けるようにして座っている新八は、足をぶらぶらとさせながら、今日も楽しそうに『犬のおまわりさん』を歌っていた。
自分をショタだと認めてしまった銀時はあれからヒマさえあれば新八のところに通っていた。そして、銀時がくると決まって新八は彼のひざの上に座るのである。
それはもちろん嬉しい。確かに嬉しいのだが・・・・
さすがにこの歌は聞き飽きた。いくらかわいい新八がかわいい声で歌っていてもだ。
天人を怖がる新八のために、これは『銀さんと新八の歌なんだ』と吹き込んでいたから、新八はそのつもりで歌っているのだが、銀時にしてみたら、これはやはり、ただの犬と猫の歌なのである。(天人ではなく)
(これがなぁ〜銀さん好き〜の歌だったら何回聴いてもあきな・・・・・あ)
何かひらめいたのか、ニヤリと笑うと新八の小さな耳に唇をよせる。
「新八、あのな・・・」
「あっ・・・ぎんさん・・・くすぐったい・・・です・・・・」
「!!//////」
頬をわずかにピンク色にそめて身をよじるという・・・思っても見なかった幼子の反応に、銀時はあわてて新八をひざからおろした。
「ぎんさん?」
急にひざから下ろされた新八は首をかしげて、銀時を振り返る。
新八が見たものそれは、
顔を真っ赤にした銀時が、何故か股間を押さえている姿だった。
大人ならば今彼に何が起こっているのかすぐ検討がついただろう、そしてこの家の敷居をまたぐことは許されなかったに違いない。
だから、目撃者が新八だけだったというのはラッキーといえなくもないが、できれば新八にこんな姿は見せたくなかったのも確かで・・・・
(おい〜〜〜〜〜〜早くおさまってくれ〜〜〜〜〜〜涙)
と、銀時は願わずにはいられなかった。