駄文

□新八迷子になる
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「え〜っと、えっと・・・あっ、わかりましたっ!ジュリー!」

「ジュリー?犬とか?猫か?ああ、人形か?」

「ううん。ジュリーは、キラキラひかってるいしのことなんだって」

「(そりゃジュエリーだろ・苦笑)お前の姉ちゃん何歳なんだ?」

「・・・・8歳・・?」

小さい指をゆっくり折って数え、ようやく数え終わったと思えば、首を傾げて疑問系。そのしぐさがあまりにもかわいすぎて、あやうく犯罪者になりかけたが、わずかな理性のおかげでその場を乗り切る。

新八の言うことはあやしいが、どちらにしろ、こんな小さい子供に「ジュエリーがほしい」などと言ってしまえる姉ってどうよ?と思わざるをえない。

「こうえんでね、さがしてたの。キラキラのいし。でも、なくって・・・」

「(そりゃ、ねえわな・苦笑)それで?」

「そしたら、ハシのうえにね、それがみえたの!いしじゃないけど・・・キラキラひかってたから・・・」

「あぁ〜そういえば、あのへんの橋通ったなぁ・・・・って、ちょっと待て。お前、オレを追いかけて迷子になったのかっ!?」

「はい!」

元気よくうなづく新八にがくっと項垂れる男。

「(これはオレのせいじゃないよな?うん、俺のせいじゃない)そういや、名前言ってなかったよな。オレは坂田銀時。銀さんでいいぞ〜。お前は?」

「ぎん・・・さん?」

「おお、そうだ。物覚えがいいなボウズ」

両腕で抱きかかえていた新八を片腕に抱きなおすと、空いた手でクシャリと髪をなでた銀時。それに対して新八は嬉しそうに笑った。

「ぼくは、しむらしんぱちです」

「じゃあ、しんぱち。オレがお前の家まで送ってやるよ」

「はい!ありがとうございます!」

ゴチン☆

「いたぁ〜い〜」

「おまえなぁ。こんな近くでお辞儀したらぶつかるに決まってるだろうが〜」

銀時の硬い胸に勢いよくぶつかりにいった新八のおでこは少し赤くなっていた。痛みをやわらげようと、その小さな手でおでこをこする姿がやはりかわいくて・・

銀時は目をそらした。

「(やばいから。マジ、やばいから!)よっし。帰るぞ!」

「はいっ!!」


その後、無事に新八を送り届けた銀時に、例の「姉」がミドルキックをお見舞いしたとか、しないとか・笑


おわり
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