BASARA逆トリ
□笑顔が怖い
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「旦那、起きて。」
旦那、と呼ばれた鉢巻きを巻いてる人は、「むう…」とか可愛い声を出しながら、目を擦って起き出した。その隣で、右目に眼帯をしてる人と頬っぺたに怪我がある人、髪を一つにポニーテールに縛ってる人、左目に何かしてる白髪の人、全体的に緑色っていうか、オクラみたいな人、顔にばってんのマスクみたいなの付けてる人、計7人がのんびり起き出した。
「むう…?」
「ah〜?」
「ここは…?」
「ふあ〜…」
「ん〜…」
「む…」
「ふむ…」
「此処は何処だ?」
私に気付いた鉢巻きの人は、顔を真っ赤にして、
「お、女子!は、ははははははは破廉恥でござるぅぅぅぅぅ!!!!」
と言った。
『すいません。五月蝿いです』
「さ、佐助!!こちらの方はどなたなのだ!?」
「アハーわかんない」
「Ha…!何で真田が俺らの国にいやがる」
「政宗殿!!何故一緒に居るのだ!?」
「政宗様!前田の風来坊や、鬼もいます」
「あれ?何で幸とかみんな居るんだ?」
「あ〜何だこの状況」
「日輪はどこじゃ」
「ここは何処だい?」
うん。五月蝿い。
一発触発みたいな雰囲気になってるし。
人の休日を何だと思ってるのかな…腹立ってきた…私、寝起きは機嫌が余りよくないんだけどなあ…
ギャーギャーと騒ぎ出した8人の男。
『貴方達。そこに直りなさい』
ニッコリと笑って言うと、皆静かになって私をみた。
『2回も言わせる気ですか…?私好きじゃないんですよ?そこに直れ、なんて同じ事言うの』
真っ黒い笑顔で言うと、皆青ざめた顔をして横一列に並んで正座した。
笑顔が怖い