朱の烙印 番外編

□Blood relativesー血族ー
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『痛……っ』
『ママ、どうしたの?』


15年前。
オレが2歳の時。
母さんが夕飯の支度をしている時だった。


『やぁねぇ、キャベツの千切りをしようとして……ついやっちゃったわ』
『ち、でてるよ』
『そうね。消毒してバンソコウを貼らなくちゃ』
『いたいの?』
『痛いわよ。でも、ケィちゃんが悲しい顔をする事はないの』


そう言って、母さんはいつも頭を優しく撫でてくれた。
母さんの笑顔といえば、この日をいつも思い出す。

与えられた影響も大きい――



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