読切
□深海(うみのそこ)のマンドーラ
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「バイバイ、あかね」
そう言って、ママがあたしをイヅ湖に突き落とした。
「やだ……助けて……ママ――」
青い空に、アブラ蝉が鳴きながら飛んでいく。
私の叫びも虚しく掻きけされた。
最後に見たのは、ママが“パパ”と走って行く姿だった。
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