会長はメイド様!

□徒然なる碓氷の日常
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.......暇だなぁ




4時間目の授業をふけ、俺は小さく欠伸をした



一応学校に来たものの、退屈な授業にやる気が出るはずもなく....またこうして今は使われていないプールの更衣室屋上に横になるのだった








 カキーンっ!!






ワーといぅ歓声があがる





「........?」


何だと思い上体を起こす





ヒュッ





どうやら俺の顔の傍をボールが横切ったみたいだった





校庭をみると女子が楽しそうにソフトボールをやっていた



体育か......



俺は頭を掻きながらさっきボールを打ったであろう人物をみた






「凄いよ美咲、ホームランぢゃん♪♪」
「おぅ!やるからには全力でやんなきゃだしな!!」





問題の少女はすぐに見つかった


真っ直ぐな黒髪を今は一つにまとめ、動きやすいようポニーテールにしていた




見覚えはある、
うちの生徒会長か......




確か鮎......なんだっけ?


美咲と呼ばれていた黒髪の生徒会長をみたはしたものの、興味がなかったのでまた横になった





.......あいつ、そういえばよく俺に怒っているやつだ




ふとそんなことを思い出し、やっぱり体を起こしてあぐらをかく






普段俺を怒鳴り怒ってるやつなんて会長以外いないから、何となく観察する気になったのだ







確かにあの打球は会長にしか打てないな...



普段男どもを蹴散らしている様子を知っていた碓氷はそんなことを考えた




.......会長、絶好調だなぁ...




攻守が変わり今はキャッチャーをしている美咲を見て碓氷は顔が緩んだ






会長を見ていると飽きない自分がいた



何か面白い....




何が気に入ったか分からなかったが、彼女を見るのは楽しかった





他の奴に比べて無駄に頑張ってるというか熱い...



あんな奴が星華にいるんだなぁ.....


ほぉっと感心した







あぁ........そうだ、「鮎沢」だ





彼女のジャージをみて名字を思い出す






碓氷はこのときはまだ、彼女がこれからの自分にとってどれだけ大切な存在になるか全く分かっていなかった...
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