会長はメイド様!

□メイドが家にやってきた!A
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.............



朝.....か



カーテンのない部屋で朝日がいつものように朝を告げる


床に寝ていた自分に一瞬違和感があったが、すぐに原因を思い出す



そうだ、鮎沢が来てるんだ...



起きなきゃと思いつつ体がだるい。低血圧だ





上体を起こしてソファーを見る...鮎沢が居ない




あれ、と思い辺りを見渡すと紙切れが一枚、俺のすぐ傍に置いてあった




¨起こしたが起きなかったので先に行く!!¨



あぁ、寝坊か..

鮎沢の書き置きを読んで学校に寝坊していることに気が付いた

あ〜、と思い頭を掻く



鮎沢、俺を起こそうとしてくれたんだ...

先に行った彼女の事を考え、無意識に笑みが溢れた


昨日はなかなか寝付けなかったし、鮎沢が頑張って起こそうとしても起きなかったんだな、と考え顔を洗う


制服に着替えてすぐに家を出る


.....10:30か..














___


「大した社長出勤だな、碓氷」

休み時間に鮎沢にばったり会って廊下で声をかけられる



「仕方ないでしょ、美咲ちゃんのせいで昨日はなかなか寝付けなかったんだし」
「ちょっ!!学校でその名前呼ぶなって!!」

鮎沢は慌てて俺の口を塞ぎ小声で注意した


「全く...。でもすまんな、そんなに五月蝿かったか?」

「........静かだったよ?」
「.......?何で寝れなかったんだ??」
「何でって......」

呆れたように鮎沢を見る

...この顔は本当に分かってない


はぁ、と溜め息をついて鮎沢から離れる

「ちょっ碓氷!!」
話の途中だというばかりに後ろから声をかけられた


「.....チャイムの時間だよ、美咲ちゃんv」


ニヤリと微笑んでまた歩き出す。
タイミング良いことにチャイムが鳴り出した...


「まずい!次は移動なんだ!!」

パタパタと鮎沢の走る音が聞こえる

......廊下は走るな!!っていつも言ってなかったっけ?



全く、鈍感で理不尽な会長なんだから....



鮎沢の後ろ姿をみて軽く溜め息をついた


鈍感というか無防備というか....多分両方だろう


男の家に泊まるってことがどんなことか本当に分かってない......




...いや、もしかしたら分かってるのか?
分かってて、自分は強いからと安心してるのか...?



実際昨日は鮎沢らしくなく腰抜かしたりしてたし.....

本当は意味わかって......

強いから安心してるってのがあるのか?


.......ま、甘い考えだな、鮎沢



いい加減自分も普通の女の子なんだってこと、認識して欲しいんだけどな〜



ボーッと教室でそんなことを考えてたら、あっという間に放課後になっていた






「..........」



ちょっとした考えが浮かんでニヤリと笑う


浮かんだものはすぐに実行しなきゃ....だょねv
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