会長はメイド様!
□徒然なる碓氷の日常
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......懐かしい夢をみたな....
碓氷は校舎の屋上で寝ていた
初めて美咲と出会った日(関心を持った日)の夢を見るなんて、やっぱり俺.....鮎沢に構ってもらえなくて寂しかったんだなぁ、と乾いた笑顔で笑った
鮎沢は母親が体調を崩したらしく、もう3日も会ってなぃ
3日でこんな夢をみるだなんて、俺乙女ぢゃんとか思いつつまたごろん、と横になった
「.....会いたいなぁ..」
美咲の家に押し入っちゃうかとも考えたが、流石に鮎沢の迷惑になりそうで諦めた
鮎沢が居ないとやっぱり退屈だなぁ....
一応美咲に会えるかと思い毎日学校に来てはいるものの、美咲が居ないと分かってはすぐに屋上へとふける....
「.........っ?」
今ふと、鮎沢の香りがした
何だ?と思い目を開いてみると、コンクリートの地面に鮎沢の影が出来ていた
「何サボってるんだ....」
溜め息と共に鮎沢の声が背後から聞こえた
「.........鮎沢?」
信じられない、というように後ろを向くと、鮎沢が呆れた顔で俺を見下ろしていた
「.....プッ」
何が可笑しいのか分からなかったが、鮎沢は俺の顔見て突然吹き出し笑った...
........可愛い..
「碓氷お前ずっとここで寝てたのか?顔のクッキリ痕がついてるぞ?」
あぁ.....と思い頬を触った
「.....学校、来れるようになったんだ」
「生徒会の仕事も山程あるからな」
「へぇ」
久しぶりの鮎沢が凄く嬉しくて、こんなにも嬉しいと思う自分に少し驚いた
さっきまで退屈でつまらなかった日常が嘘みたいに明るくなった....
「.....碓氷?どうかしたのか??」
さっきから鮎沢の顔を見てボーッとしている俺に、鮎沢は心配そうに声をかけた
「........ん、やっぱり俺、鮎沢が居ないと楽しくないなぁって思って」
「....からかってるのか?」
普段ならばからかってると言って怒るのに、俺が真面目に考えて言ったのが伝わったのか......何だそりゃと呆れるように言葉を漏らした
「からかってないよ?....本当にそう思っただけ」
そうか、そりゃありがとな....って鮎沢は少し照れながら言っていた
やっぱり鮎沢とはずっと一緒が良いな
さっきまで退屈極まりなかった俺の顔も、鮎沢が来てから優しく緩んだのが分かった...
「鮎沢、好きだょ」
終わり