NOVEL

□第九章 作成中
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アキト「はあ…はあ…いねえ…」

走りまわって疲れたアキトはその場にしゃがみ込んでしまっていた。
いくら探して見つからない。
幻の人たちには触れられないし、人々も気づかないということで片っ端から人に触れてまわっていた。

エリス「一緒に混じってんじゃないのね」

アキト「かもな…一緒に楽しい思い出に!とかそんなんじゃねーのかよ…はあ…」

呼吸の整ってきたアキトは探すの難しいのがわかり、ごろんと寝そべる。

エリス「ちょっと!諦めるの!?」

アキト「そうわけじゃないよ。でも、走りっぱなしなんだ、ちょっと待てくれよ」

勢いよく起き上がってエリスの言葉を否定する。

アキト「うっし!探すか!…て言ってもどこなんだろうなぁ…」

ちらっとエリスのほうを見る。

エリス「さすがに私に探し物を見つけられる能力はないの」

アキト「ですよねー」

少しがくっとする。
また、先ほど同じように走り回るしかないのだと思うとやる気の半減するのだ。

アキト「…仕方ない、エリス、行くぞ!」

アキトは立ち上がり、歩き出す。
しかし、どこにも心当たりはない。

アキト「…どっか、隠れられそうなとこを探せば居るんじゃないか?」

エリス「そうね…隠れてる可能性が高いわね」

アキト「じゃあ、決まりだ!影になりそうな所を探してみよう!」



アキト「で…結局、見付からない…」

エリス「そうね…私の思い違いなのかしら…」

二人が諦めかけたその時だった。


「……ふ………う…」

アキト「今の…?」

エリス「私じゃないわ。他の誰か…」

微かに誰かの声がした。
音ではない。
その確信はあった。
誰かの声。
二人はその声を辿っていくことにした。



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