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□我らは血に抗う術を知らない
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冷たくなった兄さまは、僕はお城にそっと眠らせました。
傍にいてほしかったけど、なんとなく、ここにいたがっていたような気がしたのです。
最期のお言葉を理解するまで僕はとても時間が必要でした。
それでも、やっと分かったのです。
兄さま、これはきっと、貴方がしたこととは反対のことになるのでしょうね。
でも、兄さまは望んでくださった。
僕は、どこまでできるかわかりません。
どうか、見守ってくださいね。
「国民たちよ!私の話を聞け!!」
そうして開かれた、大演説。
終