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□今夜の就寝所は?
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ある日の晩のこと。
ガイが自分の部屋のベッドの上で読書をしていると。

「ガーイーっ」

窓の外から聞こえた、自分を呼ぶ声に顔を上げる。
読書を中断して黒縁眼鏡を外し、窓の戸を開けて呼び出しに応じる。

「どうしたー? ルークー」

隣の家の窓から顔を覗かせていたのは、高校1年生にしては幼く見える身長と容姿の赤毛の男子。
身を乗り出して、今にもこちらへと飛び移ろうとしている―そんな体制で。

……まさか、とガイは顔を引きつらせた。


「ガイ!受け止めろよ!」

「あ、こら、ル―…!」


その予感は的中し、言い終えない内にルークは窓の縁の部分を蹴って、 部屋の窓から窓へとガイめがけて勢い良く飛び込んだ。
ガイは飛び込んで来たルークを受け止め、一緒になってベッドの上に倒れ込む。
2人分の体重がベッドにかかり、その反動でベッドが軋んだ。

「―っつ…。だから、何回も言ってるだろ。 いくら家が隣だからって、こーいう事するなよ… 」

受け止めたままの状態で、ガイがため息混じりに言う。

「ちゃんと玄関から入って来てくれ。合鍵は渡してあるんだから」

「確かに持ってるけど…こっちからの方が早いじゃん」

「そうだけど、危険が伴う。だから次からは玄関の方からな」

えー、とルークは不満の声を漏らしたが、ガイに睨まれたので渋々、分かったよ、と了承した。
…したものの、玄関から入る気はさらさらないのだが。

「で、どした?」

ルークの体から手を離し、ガイは上半身を起こして訊くと。





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