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□登校道で
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−兄のアッシュが、問題だった。


彼は自分の弟を“屑”呼ばわりして一見嫌っているように見えるが、内心では目を放すとすぐに怪我をしそうな、危なっかしいルークが心配で心配でしょうがないのだ。
いつまでも俺が守ってやらなければ、と思っていて、時にそれは重度を越すことも数多くあった。本人は言われると全力で「ふざけた事を言うな!!」と否定するが、誰がどう見ても、ブラザーコンプレックスであった。

それ故に、ルークを自分以外の、他の奴に触れさせるなんて絶対に許さないという性格の持ち主だからであった。


そんなアッシュだからこそ、自分達との関係が許されないことは、目に見えていたから。
それに、バレると余計にこれ以上状況は悪化するだろう。
今はまだ幸いにも発覚しておらず、かろうじて長い時を重ねてきた“幼馴染”だからとして許されているようなもの。

「そんじゃ、行きますか」

早くこの取り巻く邪魔な環境が改善されれば良いのに、とガイは口に出さずに心の中でいつも願う。

揃ったところで3人一緒に横に並び、取り留めの無いことを話しながら通路を歩く。

いつから始まったのか思い出せないほど、この一緒に登校するという習慣は長く続いていた。
それはやはり遠い昔からの幼馴染で、同じ地域だった為に登校班が一緒ということもあり、幼稚園か小学校時代から毎朝一緒に学校へ行くという癖がまだ抜けていないのだろう。





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