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□温かく見守ります
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「恋人と待ち合わせ?」

「―っ!!」

持ち上げたかばんを、さっきの教科書と同じように床に落としそうになった。

「そうなのね?」

確信を突いているティアの問い。

「な…なななんでそう思うんだよっ? つかそんなヤツいねぇっつの!」

動揺を思い切り露わにしていることに彼自身は気付いていない。

「朝一緒に来てる、身長が高くて穏やかな雰囲気の金髪を持つあの人よね?」

「……っ」

追い討ちをかける最中も悪戯みを孕んだ微笑を絶やさずに、もう一度ルークに問いかけると、ルークは観念して、仕方なく「……うん」、と頷いた。

「このことアッシュには…」

「心配しなくても言わないわ。それよりも、貴方自身が気をつけたほうが良いわね」

分かりやすいんだから。

そう付け足すと、

「そんなに分かりやすいかなぁ…俺…」

まだ自分の失態を図りきれていないルークが小さく抗議する。

「だって貴方、さっきから顔が真っ赤よ?」

仕方なくティアが含み笑いをして答えを言うと、えっ!? とルークは驚いて自分の頬に手を当てた。


「そういえば…時間大丈夫なの?」

「―全然良くないっ!」

すぐさま学生鞄を肩にかけ、騒々しく教室から出て行くルークを、ティアは柔らかな笑みを浮かべ、幸せそうに見送った。



Fin.



†あとがき†

ガイが名前だけの空気なお話に…!(´д`;)

2009,5/31



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