主にSSや連載の設定、裏話などを書くつもりです
◆No.09 涼乃

6.ふたりきりだから




「遅い」


「ごめん・・・・・。ちょっと」


「・・・・・お前の彼女、昨日のことを多分知ってるぞ」


「昨日・・・・・?」


生徒会室で仕事して。








・・・・・!!


「本来なら怒るところなんだが、


あれは凍来の方からしかけてやがる」


「・・・ごめん」


「謝るなら彼女に謝るんだな。


俺はお前に対しては怒ってない」


昨日の凍来の行動。


彼女にとっては、全く特別な意味など持たない。


それでも、彩乃が見れば充分に傷つくはず。






・・・・・その時の僕はきっと、凄く嬉しい表情を浮かべていたんだろう。


彩乃と付き合っていくら日が経っても、


僕の心はずっと凍来に捕われたまま。


ずっと、僕の好きな人。







「お前が凍来を好きなのは勝手だ。


けど、お前の彼女がそれに傷つくことも理解しろ。


付き合ってる以上、相手を苦しませることだけはするな」


陸奥の言葉は、僕を正気にさせた。


強い、説得力のある言葉。





「君に説教されて良かったよ。


ありがとう」



2009.04.05

2009/04/06(Mon) 02:37  コメント(0)

◆No.08 涼乃

5.あのひのやくそく




「焔先輩に好きな人がいてもいいです。


だから―――――・・・」







私が告白した日。


そう約束した。


焔先輩は初めから言っていた。


好きな人がいる、と。


だから、先輩を責める権利は、本来無いんだ。


無理やりにつき合わせた、私が悪い。








ブーブーブー


マナーモードにしていた携帯が鳴った。


見なくても分かってる。


きっと、焔先輩だ。


だって、待ち合わせの時間はとっくに過ぎてる。


でも、見るのが怖い。


だって。






手が震えて・・・・・。


もう、何も出来ない。


約束は、いつか消えてしまう。



2009.04.04

2009/04/05(Sun) 02:04  コメント(0)

◆No.07 涼乃

4.まちぼうけのあさ




「・・・遅いな、彩乃」


いつもと同じ時間。


待ち合わせ場所で待つのは彼女の姿。


携帯を取り出すが、メールも連絡も入っていない。







「焔?」


「凍来、陸奥」


「何やってんだ?」


「彼女待ちだよ。


いつもより遅いけど」


2人はいつも一緒に登校する。


凍来が好きなのは、僕じゃない。


いつだって、陸奥なんだ。






「遅刻しないようにね。


今日は集会だから」


「あはは、大丈夫だよ」


会長、副会長職の2人は走って学校へと急いだ。


陸奥が凍来の手を取ったこと。


凍来が嬉しそうに笑ったこと。


胸が痛むのが分かった。









8時35分、始業時間


集会があるにも関わらず、焔が現れることはなかった。


「No.06は?」


「遅刻」


「あいつが?!」


昨日のことを知らずに待ち続けた彼―――――。



2009.04.03

2009/04/04(Sat) 00:59  コメント(0)

◆No.06 涼乃

3.かなしみはどこへ




課題を取りに行って、恋の終わりを見てしまった。


あんなに幸せそうな先輩、見た事なかった。


別れた方が、良いんだよね・・・?


だって、先輩の恋が叶った今、私は邪魔なだけ。


頭で分かってるのに、嫌だと思う自分を隠せない。


焔先輩の隣にいたい。


その気持ちが、消えてくれない。


別れなきゃ・・・。


笑顔で、祝福してあげなきゃ、ダメなのに・・・・・。







「先輩・・・・・!」


どうしようもなく好き。


どうすれば良いの・・・?


どうしたら、この気持ちは消えてくれるの・・・?


失恋の悲しみは、どうすれば無くなるの・・・・・?









悲しみはいつまでも消えることなく私に残った・・・・・。



2009.04.01

2009/04/02(Thu) 01:45  コメント(0)

◆No.05 涼乃

2.まっすぐみつめて




焔先輩の好きな人。


美人で、成績も良くて、優しい副会長。


全校生徒から絶対の信頼を受ける人気者。


とても、敵う人じゃない。







それ以前に、意外だった。


凍来先輩は、陸奥先輩が好きだと思っていたから。







「凍来・・・」


「どうしたの?弱い焔なんて珍しい」







『No.――』


この学校でナンバーで呼ばれる人は、特別な人。


焔先輩も、陸奥先輩も、凍来先輩も。


みんな、ナンバー持ち。


私とは、本当に別次元。


無謀な恋だったのに。


先輩の優しさに甘えて過ぎていた。


幸せそうに抱き締め合う2人を、







ただまっすぐ眺めていた。


焔先輩は、今まで見たことのない幸せそうな表情で微笑んでいたから。



2009.03.30

2009/03/31(Tue) 01:20  コメント(0)

◆No.04 涼乃

1.なみだがきらめく




あの時の自分は、本当に子どもだった。


先輩に好きな人がいることぐらい、分かっていたはずなのに・・・・・。







「焔先輩、今日一緒に帰れますか?」



1つ年上の焔先輩は、私の彼氏。



入学式の時に助けてくれてから、ずっと好きで、玉砕覚悟で告白した。



でも、先輩には好きな人がいた。



それでも、私は振り向かせたくて。



先輩に好きな人がいてもいいからと、付き合うことになった。






「今日はムリかな。生徒会あるし」


「そうですか・・・・・」


「ごめんね」


謝りながら私の頭を撫でてくれた。


それだけで、充分嬉しい。






「気をつけて帰りなよ」


「はい!」


笑ったら、笑い返してくれる。


優しい先輩だから、言えなかったのかもしれない。








「何で忘れてきちゃうかな〜!?」


明日提出の課題を机に忘れてきた。


自分の教室に取りに行ってから、生徒会室に行くことにした。


生徒会が終わってたら先輩と一緒に帰れるかもしれない。


そんな、淡い期待を抱いて・・・・・。







生徒会室の扉は、僅かに光が洩れていた。


まだ、仕事中なのかな。


邪魔してはいけないと思い、こっそり覗いて様子を窺おうとした。


それが、私の恋の終わり。






「焔、先輩・・・・・?」


分かっていたはずなのに、涙が止まらなかった。


彼が抱きしめていたのは、本当に好きな人―――――。




2009.03.29

2009/03/30(Mon) 00:53  コメント(0)

◆No.03 涼乃

SSや連載の番外編を書くと言いながら全く書いていなくてすみません・・・・・。


今回はセキレイで『確かに恋だった』のノラ様からお借りした『おだやかでせつない恋だった10題』のSSです。


とりあえず、例の如く設定から。





海神 彩乃(ワダツミ アヤノ)
155cm 45kg
鶺鴒高校の英語科新任教師
焔が凍来を好きなことを知っていた



173cm 53kg
彩乃の高校時代の恋人で先輩
現在は鶺鴒高校国語科教師
高校時代は通称・No.06で執行部書記


凍来(イテツキ)
167cm 47kg
陸奥が好き
焔の幼なじみで鶺鴒高校の生物教師
高校時代は通称・No.07で執行部副会長


陸奥
185cm 61kg
焔、凍来の幼なじみ
鶺鴒高校の数学科教師
高校時代は通称・No.05で執行部会長



この4人でストーリーが展開されます。

2009/03/28(Sat) 01:34  コメント(0)

◆No.02 涼乃

前にお知らせしていた『セキレイ』の連載も簡単に紹介します。


主にNo.06の焔寄りです。


デフォルト名でのプロフィールです。



ヒロイン
国東 流戈(くにさき リュウカ)


M・B・Iの外科医並びに医薬開発部主任

上司は高美さん



No.07 凍来(いてつき)


氷の能力を持つセキレイ

焔の彼女

元・第2期懲罰部隊の1人



No.7 凍(いてつき)


ほぼ凍来と同じ

能力が不安定なため、この姿の方が多い

能力の安定時のみ凍来となる

凍来と凍の違いはお腹に浮かぶセキレイナンバーに0が入るかどうかのみ


※上記2人のセキレイに名前変換はありません



切甘メイン、捏造ありの連載です。


2月頃には連載を開始したいです。

2008/12/30(Tue) 23:38  コメント(0)

◆No.01 

1月から連載開始予定の金色のコルダ『大好きなあの歌を』の簡単な紹介を。



今回も土浦寄り連載です。


少々現実離れした奴らがいますが・・・・・。


デフォルト名でのプロフィールです。




ヒロイン
二条 空 17歳


見た目は交通事故にあったかの様に包帯で隠された部位が数箇所

全国3位の高校より理由不明で星奏学院に転入




土浦の憧れのピアニスト
枚風 彩稀 17歳


プロのテニスプレイヤーで人気の高校3年生

ピアニストとしては世界的に有名と、2つの特技を持つ




彩稀の親友(フィギュアスケーター)
景色 彩 17歳


空と似た風貌を持つオリンピックの代表内定者

公認の彼氏は空と同姓同名の俳優




俳優
二条 空 18歳


彩の彼氏で俳優をしている高校3年生

同姓同名の空のことを知っている




こんな感じのややこしくて先のないストーリーです。


なお、各キャラの名前は銀魂の連載『シルバーファイブ』より抜粋しました。

2008/12/30(Tue) 14:39  コメント(0)

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