Treasure

□委員長と果物の楽しみ
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委員長と果物の楽しみ

















「え」



それしか言葉が出なかった。


群れてる奴等を咬み殺した後に応接室に戻ると。
何の断りも無く僕の領域に立ち入る男が1人いる。
・・窓の開け閉めを怠った所為か。







「お帰りなさい、恭弥☆」


何で果物頭が優雅に茶を飲んでるんだろう。
何で誰もコイツの不法侵入に気付かないの。
何で僕の席にヤツがちゃっかり座ってんの。
「恭弥☆」じゃないよ。気色悪い。











「・・ちょ、恭弥聞いてます?ていうか見てます?」

「煩いパイナポ、聞いてるよ多分」

「多分て貴方!!パイナポて貴方!!」



暫く考え込んでたら骸は凄い焦って話しかけてくる。・・こんな馬鹿みたいな姿晒すの、僕位のものだろう(実は千種と犬にも見せてたりする)。


他にも何か話しかけてきてたっぽいけど、全然耳に入ってこなかった。






「クフン・・酷いですよ恭弥」


冷たくしたら(性格には相手にもしなかった)骸はしょげて三角すわりし始めた。気色悪いから控えてもらいたい。第一僕の椅子の上で座るな。









「ねえ、君どうして僕の応接室に入り浸ってんの。咬み殺すよ」


「・・単に恭弥に逢って色々愉しみたかったので、窓からちょちょいと」






・・・殺す。




ジャキ。

トンファーを構えて喉元に突きつけたら凄い慌てだした南国頭。ワオ、青いのに更に青くなったよ。

・・なんで僕はこんなのにフルボッコされたんだろう。









「きょ、恭弥、穏便に話を進めましょう?!そんなので抉られたら一撃で六道廻りですよ?!」



煩いよ。君なら六道なんて散歩コースみたいなもんだろう。・・でも何か気持ちが萎えたからやめた。




骸はトンファーを下ろした瞬間あからさまに安堵した表情を浮べた。・・情けない顔だね。




「助かりました・・。全く貴方は、人を傷つけるときは飛び切り可愛い笑顔ですから恐ろしいです」


骸は肩を竦めながら言った。
未だに涙目なのは気のせいだろうか。


「え?」








僕はいつの間にか笑っていたらしい。
普段群れてる奴等を咬み殺すときは、こんなに笑ったりしないんだけど。









じゃあ


「恭弥、何考えてるんですか?」













もしかして骸といる時は楽しいのかな





「クハ!!恭弥、黙ってるって事は・・、大人しくヤられる気でs「煩いよ」・・!!!!」




横からギャアギャアクフクフ不謹慎な事を言うから思い切り殴り飛ばした。・・吹っ飛んだけどまあいいや。



やっぱり、今の僕は口角が上がっている。
楽しいんだ。









「グハ・・恭弥、貴方手加減ナシですね」




当たり前だよ。僕も色々懸かってるからね。


骸は体中ガクガクさせながら(ワオ)こっちに近付いてきた。・・ちょっと、血落とさないでよ汚れる。






「そういう趣味なんだから仕方ないでしょ。でも・・









咬み殺されたければ、また来たら」



「・・・。」



お互い『楽しい』んだからと付け足したら、暫く呆けた様な顔をしていた骸。でもハッと気付き、凄い笑顔になった。




「・・本当ですか?」


「何度も言わせないで」




それだけ言ったら、骸はハートマークを飛ばす勢いでこっちに抱きついてきた。・・気持ち悪いからトンファー(棘付き)で横っ腹を殴打した。




「クッハァ!!・・これがツンデレな恭弥なりの愛情表現なんですね☆僕、耐えて見せますよ!!!」


ツンデレでも愛情表現でもないけどね。
君、Mになる気なのかい。








でも


吐血交じりに(ワオ、雰囲気台無しだね)そんな事言われたら


毎日でも窓を開けておこうかとか考えてる自分が居た












FIN
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