幻曲高校

□03 8p
1ページ/8ページ




「お前、四神やよか?」

「は、はい」

おはようございます。四神やよです。
今、学校の校門で見知らぬ女の先輩にからまれてます。

ちなみに、すごい美人です。

「お前、私を知っているか?」

「いっ、いえ」

正直に答えた。先輩は黙り込んでしまった。
私は慌てて言い訳をしようと口を開いた

「あ、あの!

「……気に入ったぞ、やよ……

「え?」

先輩は綺麗な指を私の顎に掛けて持ち上げて、キョトンとしているであろう私の顔を見て不敵に笑った。

「お前は今日から私のものだ。忘れるな!」

「え……え?!」

こ、これって告白?!い、いやいや。きっと部活勧誘か何かだ!うん、そう、……たぶんきっと……おそらくは

「待て、アレクサンドラ!」

「……レオンティウスか」

せ、生徒会長だ……

生徒会長がなんか……あの……ありえない速さでこっちにきた。いや、ほんと速っ……

「やよは私が先に気に入ったのだ!」

「ふん、来るのが遅かったな。この通りやよは私のものだ」

え?あれ?いつのまに?

「ミーシャとエレフの話を聴き、私もと思い見てみれば……!」

レオンティウス先輩に、ひしっ。と抱きつかれた。
アレクサンドラ先輩に、べりっ。と剥がされた。

「さぁ、こちらに来なさい、やよ。私が隅々まで可愛がってあげよう」

レオンティウス先輩が腕を広げて言った。

隅々までて!意味がわからん!

「行ってはダメだ!私のほうが隅々まで可愛がってやれる!」

アレクサンドラ先輩はしっかり私を抱き締めてレオンティウス先輩を睨んだ。

や、競わないでしょ。そこは競わないでしょ。
つかアレクサンドラ先輩胸でかっ!どうしろと。私にどうしろと。

「やよから離れるのだアレクサンドラ!」

「貴様の指図はうけぬぞレオンティウス!」

両者が静かに睨み合っていると

「こらぁ!下級生を捕まえて何をしているのだ!」

「義兄上!」

「スコルピオスか」

どうしよう、どっちも先生つけてない。スコピー泣いちゃうよ。




次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ