TreasureⅠ
□『望む場所 ～ずっと隣で～』
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初めて彼女と会ったのは、あの国試だった。
僕、碧珀明は芸術の才にはそこまで恵まれなかったが、その代わり学問には多少の才があった。
僕の使命は芸術と芸術家を守る術を手に入れること。
その為には１年遅らせた今回の国試に必ず合格しなきゃならない。
「そしていつか、憧れの絳攸様と共に働けたら…！」
史上最年少で状元及第した李絳攸様は、僕の憧れだった。
だから、今年は絳攸様の次に若い歳で、僕が状元及第する…はずだった…
しかし僕の夢を壊したのは、小動物と笛吹馬鹿と、紅秀麗だった。
「あの茶州を平定させるくらいやって貰わなきゃ、僕の立場がない！」