卍謹厳実直卍


□僕達は生きている
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目覚ましが鳴る前に目が醒めた。


急いで起き上がり反射的に時計の頭を叩く。

見てみると目覚ましが鳴る丁度1分前で、僕はホッと息を吐いた。

それから静かに布団から出て、服を着替える。

雨戸を開きたいけど、古い家なだけに立て付けが悪いからガタガタ鳴るんだよなこれ。

そんな騒音で日織が起きてしまったら元も子もない。

諦めて僕は部屋から出て足音を立てないように台所へ向かった。

別に悪い事してるわけじゃないのに、何故だかとてもドキドキする。

台所へ着き、裏口から静かに外へ出た。

「…うわぁ…」

今日も快晴だ。

雲一つない真っ青な空を目を細め見上げる。

作戦は今の処順調。

でもこれからが勝負だ。

なんたって、日織が起きるまでが勝負なんだから。

今日は僕が家事を全部やるぞ!

袖を捲くった腕を上げ大きく伸びをし、僕はこの蒼天に向かい固く誓いを立てるのだった。
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