卍野卑滑稽卍
□俺の人生法定速度☆
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もしもシリーズその1
もしも日織がタクシーの運転手で和を乗せてしまったら
和「すいません、〇×町3町目までお願いします」
日「はいはい。」
時期は夏、例年にない酷暑の中一柳和は大学を早退し、家路を急ぐ為、滅多に乗らないタクシーを拾った。
車に乗った和はパタパタとシャツを揺らし少しでも体内の熱を逃がそうとする。
その行為が運転手の中の野獣を呼び起こした事も知らずに…!!
和「ふぅ」
日「暑いですねぇ。」
和「そうですね」
日「こう暑いと飯も喉を通らなくなっちまいますよね。お客さん、あんた飯きちんと食ってますかい?」
和「…実はあんまり…暑くて食欲がなくて」
日「でしょうね。細ぇし白いし…ムラムラしますし…」
和「そ、そうですかね?…ってえ?む…ムラムラ??」
日「いやいやこっちの話しでさ。冷房の温度下げますかい?」
和「あ、ごめんなさい。お願いしてもいいですか?」
日「構いませんよ」
和「なんかすいません。気を使って頂い………」
日「どうかしやしたかい?」
和「暑い…ていうより熱っ!」
日「はぁ?」
和「運転手さん!これ暖房じゃないですか!」
日「はは。何言ってんでさぁ。冷房ですぜ?涼しくて快適じゃないですかい」
和「あなたが何言ってんですか!よくこんな熱い中でそんな事言ってられますね!早く止めてくださいよ!」
日「嫌です(にっこり)」
和「なんで!?って何その涼し気な笑い!なんでこんな熱い中あなた一人涼しそうなんですか!汗ひとつかいてないし!」
日「俺だって暑いんでさあ。冷房ガンガンに効かせたいですからね」
和「明らかに暖房じゃないかっ!……あぁこんな熱い中で大声だしたから気持ち悪くなってきた…。」
日「お客さん、あんた顔真っ青ですよ」
和「誰の所為ですか!?」
日「俺の所為とでも?俺はあんたが辛そうだったから冷房強めただけですぜ?」
和「だからそれは暖房じゃ…!!」
日「俺を信用してくれねぇんですか…親切だと思った行為を仇で返されるなんて…世知辛ぇ世の中だぜ…クッ」
和「う、運転手さん?泣いてる!?」
日「クッ…クゥゥゥッ!!」
和「ご、ごめん。僕が悪かったよ…泣かないでください。もう冷房でも暖房でもどっちでもいいんで…でも気分悪くなっちゃったから…運転手さんには悪いけど、だ…じゃなくて冷房、止めてもらえませんか?」