■物語■

□ひびやんと先輩
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少女は思わず身構えた。

(こいつ!脅迫しにきたな!目的は私の躯か!?)

そう考えながら、警戒心たっぷりな目で日比谷を睨む。その表情に気付き、日比谷は切り出し難そうに口を開いた。

「その‥‥さっきは申し訳無いでした!!まさか‥‥あの手紙が‥‥先輩からだったなんて‥‥ジブン…ビックリしました。」

少女は目線を落とし、無表情で日比谷の声に耳を傾ける。が、内心冷や汗もんだ。

「ジブン、嬉しかったっス!先輩が‥‥あんな遠回しにジブンにカレーを作りたいなんて言ってくれて‥‥」



ん?



少女は以外過ぎる言葉を日比谷から聞いて眉をひそめた。

(まさかひびやん‥‥奴と同じ勘違いを‥?)

黙って聞いてると、さらに衝撃的な言葉が日比谷の口から飛び出した!

「もちろん!ルウの変わりに先輩のう〇ち入れてくれても構わないッすよ!ジブン、魅力UPしたいですし、何よりも先輩のなら‥‥」

日比谷が照れ臭そうに口ごもる。
少女は生まれて初めて神に感謝した。
これで今の地位を失わずに済む!旅に出なくて済むんだ!
後輩が遠くで何かを叫んでいるが、少女の耳には届かなかった。



(ひびやんが‥‥馬鹿でよかった‥!)





★終★
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