頂き物
□時刻朝の5時
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漆黒の長い髪を上で一つに結い、神田はベットへ腰掛けていた。
後ろには最愛の女が寝ている。
昨夜の情事の最中に脱がせた彼女の服・下着は床の上で、
丸まっていた。
神田は一つ溜息をつく。
彼女を抱いたことにより、体の方は幾分かすっきりしたものの、
どこか気だるい感じが抜けない。
自分の方がそうだと彼女の方もだろう、と舌を鳴らした。
「本日最初の舌打ち。」
後ろから届いた言葉に神田はゆっくりと振り向く。
シーツを肩まで上げた彼女が目だけこちらに向け、微笑んでいる。
「今日、何回舌打ちするか数えるからな。」
「・・・チッ。」
「2回目。」
笑う彼女に眉を寄せ立ち上がる。
床で散らかっている衣服を拾い、彼女に渡そうと腕を伸ばす。
彼女は少し頬を染め礼を言うと、それらを受け取ろうとする。
が、神田は腕を引っ込めてしまった。
彼女は首を傾げる。
「5回、だな。」
「何が?」
神田は口角を上げ、彼女を見下ろす。
そして、ベットへ片膝を乗せ彼女の顎に手をかけた。
「昨日、お前がイッた回数だ。」
「なっ!?」
真っ赤になった彼女を神田は面白そうに眺める。