ray!

□Hosta rectifolia
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「晋助様っ!」


「「「誕生日おめでとうございます!」」」



私含め大勢の船員が晋助の誕生日を祝うために船の大広間なる部屋に集まっている。当の主役はいつものように窓枠に座っていて、既にお酒を飲んでいる。

まあ普通に晋助は皆とはしゃぐなんてことはしない。それは皆も十分に理解していて、最初のお祝いの言葉以降は誕生日会的なことは一切しない。ただただ飲んだり食べたりするだけ。それが言わずと出来たルールなんだ。

でも晋助は騒ぐことを怒ったりしないし、ちゃんと会の場にはいる。窓枠に座って、珍しく空を見ないで騒ぎながら盃を交わす皆を見ながらお酒をすすめるのだ。


そんな晋助を遠目に見ていると目が合った。自分の座っている窓枠の側を軽く叩いて私を呼んだ。



「酒、付き合え」


「うん」



私も皆と一緒に乾杯したので持っていた杯にお酒を注いでもらう。いつもは私が注ぐ側だから、なんだか新鮮。

そのお酒を少し流し込む



「晋助はいいねぇ、こーんな沢山の人にお祝いしてもらえて」


「お前だって毎年されてるだろーが」


「私なんかの誕生日とは皆の心意気が違うよ」


「そうかァ?」


「そうよ。絶対そう」


「ククッ、まあ楽しそうだしなァ」


「晋助ってば幸せ者ね。皆に愛されてて」


「俺は愛されるのは一人で十分だがなァ」


「〜〜っ!…不意打ちは狡いと思う…」


「なんなら証明してやろうかァ?」


「は?…ちょ、」





タチギボウシ
花言葉:静かな人


いつもは無口で何を考えているのかわからないこともあるけど、今だけはわかる
言葉では表さないけど皆を見る目でわかるんだ
自分のためにお祝いをしてくれる皆を見る目はどんな時よりも優しい目をしてる
実はそんなことは皆知ってるんだよ?晋助。
静かな人。確かに貴方は静かな人。でもそのかわり、こんなに沢山の人に愛されてる優しい人。
これからも毎年こうしてお祝い出来たらいいな
誕生日おめでとう、晋助。
大好きだよ



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