BASARA短編
□愛の水
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今日は長宗我部さん家の元親君が
他人(政宗)の領土で駄々をこねだしたので
仕方なく
今日一日、買い物に付き合って
あげているのでした。
落ち着きのない彼。
おっ、あの店に売ってる首飾り
畔戸が今日、着てる服に
似合いそうじゃねぇか。
2つ買ってお揃だ!
彼は最近までダテに姫若子と呼ばれていなかった。
「畔戸、ちょっと其処で待ってな。」
そう言って元親は一人、店に向かって行ってしまった。
一人、残された畔戸。
近くにあった木に寄りかかり
元親の帰りを待っていると
「オ嬢サン」
『えっ!?』
怪しげな人物に話しかけられた。
『私・・・ですか?』
「ソウ、貴女。
貴女・・・・・・愛ガ欲シソウネー」
愛・・・・
私には無縁の話だと思って
遠避けてきた言葉。
でも・・・
いらないってワケじゃ
ないのです!
『私・・・そんなに顔に出てますか;;?』
カカッタ☆
「ワタシニハ、見エタダケ。
ドウ?愛ヲ、シテミナイ?」
『愛、欲しいですーっ!』
「ソレジャ、移動ネ」
『ぇ、今はちょっと・・・っわっ!?』
何故か大勢の怪しげな人が一斉に出てきて、畔戸には有無を言わさず担がれて行った。
チッ、とんだシケた店だったぜ。
2人分(お揃)がないたぁ使えねぇ!
「畔戸!!待たせ、た・・・・・なぁ????」
戻ってきた元親の目の前に人は居らず、
視界の端っこで怪しげな奴等に連れて行かれる畔戸の姿があった。
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