BASARA短編
□寂しさを甘さに
3ページ/8ページ
蘭丸は畔戸の近くに寄ると声を失いそうになった。
「畔戸・・・・綺麗・・・・」
『え?』
「う、ううん!何でもない!
それよりさ、蘭丸とお祭りまわろうよ!蘭丸、楽しいトコいっぱい知ってるんだ!
ね?いいでしょ、畔戸!」
畔戸は慶次の方を見た。
と思ったら
慶次は其処にいなかった。
「・・・・ダメかぁ?
これ、やるからさぁ」
蘭丸は両手に持っていたリンゴあめを片方だけ差し出した。
ものでつられたワケじゃないけど
『うん。
行こう、蘭丸君』
「ぃやったぁ!」
二人は手を繋ぎ
夜店がたち並ぶ通りに入って行った。
「畔戸、お待たせ・・・・・って、あぁっ!?」
慶次は両手にリンゴあめを持って戻って来ると、
畔戸は知らないガキと手を繋ぎ、夜店通りに入ろうとしていた。
手には既にリンゴあめ。
「あのガキ・・・・
畔戸のあの姿に惚れちまったんだな?」
慶次はこっそり二人の跡をつけることにした。
.