BASARA短編
□それは病
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『政宗様、入りますよ?』
「ah-。・・・・OK。」
部屋の真ん中に弱った彼。
政宗様が風邪をひいてしまいました。
「畔戸、暇で死にそうだ」
『風邪をひいてしまったのですから、仕方ないですよ。それも政宗様がこんな寒い季節に薄着でお眠りになられたから風邪をひいたのでしょう。』
最近、小言が多くないか?小十郎に似てきたぞ、畔戸。
少し、からかってやる。
「薄着じゃない。夜はいつも裸・・・・『おっしゃらなくて、結構です!』
畔戸の顔は真っ赤になり、その表情は弱った政宗を癒した。
その顔、反則だろ・・。
いつものように、からかわれていると気が付いた畔戸は慌てて話をかえた。
『小十郎さん特製のお粥ですよ。召し上がりますか?』
そう言って畔戸は持ってきた粥を自分の隣に置く。
きっと彼はお腹がすいているから、食べるという自信があった。
「勿論、いただくぜ。」
ほらね。
「お前をな。」
ちゅ
は?
今起こった出来事に対応しきれずに、時間が止まる脳内。
目の前には弱っているくせに勝ち誇った顔の我が殿がいて。
そんなことなさるから
私の身体が変になってしまったのですよ。政宗様。