BASARA短編

□ライバルは田舎少女
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「しっかりなさってください!もう三日目でございますよ!畔戸様!」

『はぁ・・・・まぁ・・・・』



昼御飯を食べている畔戸に向かって、興奮し説教をたれる仲が良い女中の子。


友情に身分は関係ないけど
それにしても容赦ない。



「政宗様が例の女の子と手を繋いで町へお出かけになったのですよ!?」


声、大きいよ・・・・


女中は顔を真っ赤にし、
興奮状態であるが






畔戸の反応はというと、

『そっか。
だから今日も見かけないんだね〜』





女中はこの薄い反応に
ガッカリである。


「畔戸様!
小さくとも、女は女。
他の女と歩かれて・・・・悔しくないのですか?畔戸様は・・・・」


言い掛けて女中は慌てて口を閉ざす。
それは、内緒のことだから。


「とにかく畔戸様は・・・・・ご自分にもっと素直に」

そう言って女中は仕事へと戻って行った。







小さい女の子。






畔戸はその少女の事を知っていた。

先日、私たちが鎮圧した農村一揆。
その中心人物だった少女。

名は
いつき。確かそう言った。



彼女は政宗様を気に入ってるみたいで・・・・戦いの後、必要以上に政宗様の後を追っかけている。

彼女の愛主張は強烈で
見ているコチラが火傷しそうなくらいであった。




うーん






さすがに

気にならないと言えば
嘘になる。





でも







政宗様は



いつも


どんな時も




私を―――。













政宗様は
お優しい方だから・・・・・




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