BASARA短編

□春ですね
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皆は虫に刺された肌が腫れる原因をご存じでござろうか。



例えば蚊。
蚊に血を吸われるくらいでは腫れぬ。
しかし、吸われた後に流し込まれる唾液、それに腫れる作用が・・・・



唾液を


流し込む






唾液を





畔戸殿の




体に・・・・








ッ・・・破廉恥っっ!!








破廉恥でござる!!

吸う行為の上に
な、流し込むなどとはっ!


し、しししかも

畔戸殿の体に赤く印まで残す始末!







うらやましいでござるぅううぁああ!!(え?)






いや待て、
虫よりも良い状況ではないか!





畔戸殿は俺に
『もう我慢できない』と仰せられた。
これは『早くなんとかして』という意味なのでござろう!?


フフッ!俺はKYなどではない!
独眼竜と違い、空気が読めるでござる!







自分の手を取ったまま
ワナワナと妄想に明け暮れる幸村を見ていた畔戸は言い様もない身の危険を感じた。


『・・・幸村、・・・幸村ぁ』



「畔戸殿!それがしにお任せくだされ!!」




こちらの声が聞こえているのか
聞こえていないのか。






鼻血を垂らした幸村に油断したせいもあって、空いていたもう一方の腕まで囚われてしまった。








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