azalea

□第12話
1ページ/5ページ

レンがサブリエでブレイクたちの元を離れた後、しばらく歩いたところでレンがいないことにブレイクが気付いた。











「レン君はどこです?」
ブレイクは辺りを見回し言った。










「さっきまで一緒だったのに・・」
オズが驚きながら言った。











「まさか、幻影に惑わされ迷ってるのか?」
ギルバートが深刻な顔つきでそう言った。











「ちっ・・どうしてすぐに気付けなかったんだ・・・」
ブレイクは、そう言って元来た道を引き返そうとした。











「レンならあの二人と一緒だと思うぞ」
アリスがサラリとそう言った。











「アリス・・何か知ってるの?あの二人ってエリオットとリーオのこと?」
オズは目を見開き言った。











「そうだ。地震が起きた後、あの場を離れる時にレンが二人を追っていく姿を見た」












「どうして止めなかったんですか!?」
ブレイクは怒りに満ちた顔で言った。












「レンがあの二人の元へ行きたいと思っているなら、私に止める理由などないからな。レンは少し様子がおかしかった。ここへついて来た時点で何かがおかしかったんだ」
アリスは腕を組みそう言った。












「確かに様子がおかしかった。ブレイク、お前は何か知らないのか?」
ギルバートが眉間に皺を寄せ言った。












「・・・もしかして・・私とお嬢様の会話を聞いて・・・」
ブレイクは呆然とした様子でそう言った。











「何?レンちゃんを傷付けるような話だったの?」
オズが責めるような目でブレイクを見て言った。












ブレイクは、何も答えなかった。ただ、手をグッと握り締め地面を見つめていた。












「どうやら、そうみたいだな」
ギルバートが呆れたように言った。











「あーあ、このままだとレンちゃんをエリオットに取られるかもよ?さっきも、エリオットのことかっこいいって言って顔真っ赤にしてたし」
オズが言った。












「別に・・・私には関係のないことです」
ブレイクはオズを見据えそう言った。











「ナイトレイの家に行っていたら、またヴィンセントと会うことになるだろうな」
ギルバートが言った。













「・・・とりあえず、本部に戻りましょう」
ブレイクは、そう言って歩き出した。












オズとギルバートは互いに顔を見合わせ肩を竦めた。こうして、四人はひとまずパンドラ本部へと戻った。











.
次へ
前の章へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ