azalea

□第1話
2ページ/4ページ

「ブ、ブ、ブレイク!?」
レンは飛び起きそう言った。









「おや?どこかでお会いしましたっけ?」
ブレイクは小首を傾げ言った。









「えっと・・・いや・・あの・・・ってことは・・ここは?」
レンは辺りをキョロキョロと見回し言った。











「レインズワース家のアヴィスの扉の前ですよ」
ブレイクはレンを見据え言った。











「そんな・・・」










「どうやってここに来たんですか?まあ、状況的にアヴィスから来たとしか思えませんけどねぇ」










「違うの・・・。私は・・こことは違う世界から来たの」









「ほお?」










「信じてもらえないかもしれないけど・・・私の世界はこことは全く違う世界で・・この世界のことが物語りになってて。だから、私はブレイクやシャロンちゃんのことも少しは知ってるの。オズやアリス、ギルのことも」
レンは立ち上がりそう言った。













ブレイクは目を細めレンのことを見つめた。











「こいつ頭おかしいんじゃねぇーの?」
ブレイクの肩でエミリーがカタカタと揺れそう言った。言ったのはブレイクだが・・・。











「そうだねぇ、エミリー。でも・・・なかなか興味深いとは思うよ」
ブレイクはニヤリと笑いそう言った。












「信じてくれるの?」










「さあ?とりあえず、シャロンお嬢様のところへ行きましょうか」
ブレイクは肩を竦めそう言った。











レンは黙ってブレイクについて行った。突然の出来事に頭が混乱していたが、目の前にブレイクがいるという事実は嬉しかった。なぜなら、ブレイクはレンの初恋なのだから。










ある部屋の前まで来てブレイクは立ち止まった。何かを考えているようだ。考えがまとまったのか、ドアのぶに手をかけた。










部屋の中には、シャロン、オズ、アリス、ギルバートがいた。










「ブレイク、そちらの方は?」
シャロンが不思議そうに言った。









「ああ、そういえば名前、聞いてませんでしたねぇ」
ブレイクはレンを見下ろし言った。












「レンです」









「レンちゃんかぁ。歳はいくつなの?」
オズがにっこりと笑い言った。









「十六歳」








「で?一体何なんだコイツは?」
アリスが腕を組み言った。









「それが、こことは別の世界から来たなどと言っているんですよ」










「こことは別の世界・・?」
ギルバートが驚いたように言った。









.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ