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□第11話
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魔法薬学の授業中、アリスは黒板の文字を羊皮紙に書き写しながら、前の方に座っているリーマスのことを見ていた。





リーマスは、あれ以来会えば挨拶などはするのだが、以前のように自ら話しかけてくることがなくなった。アリスは、リーマスにどう接すればいいのか分からないでいた。





授業が終わり、アリスはセブルスと共に教室を出た。







「授業中、ずっとルーピンのことを見ていたな」
セブルスが淡々とした様子でそう言った。






「えっ!?そんなこと―」







「見てただろ」
セブルスはアリスの言葉を遮り言った。







「う・・ん」
アリスは気まずそうに頷いた。







「あれから何か言ってきたのか?」






「何も。会えば挨拶はしてくれるんだけど、前みたいに話しかけてはくれなくなって・・」
アリスは眉根を下げ言った。






「それが淋しいと?」
セブルスは片眉を吊り上げ言った。






「そりゃ・・友達になれたのかなって思ってたから淋しいけど・・・」






「友達ね・・・」
セブルスは、アリスのことは見ずにそう言った。






「なに・・その言い方?」






「本当は友達以上に思ってるんじゃないのか?」







「まさか!そんなわけないじゃない!!」
アリスは驚きながら言った。






「どうしてそう言い切れるんだよ?」
セブルスは眉間に皺を寄せ言った。







「だって、私は・・・」
アリスはそこまで言って口をつぐんだ。







「何だよ?」







「何でもない。とにかく、私はリーマスのこと友達だと思ってるの」







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