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□第4話
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アリスは、図書館でセブルスと一緒にレポートを書いていた。消灯時間が近くなってきたので、二人はきりのいいところで寮に戻ることにした。
「あっ、インク忘れてきちゃった!取りに行ってくるから先に戻ってて」
図書館を出たところでアリスがそう言った。
「わかった」
セブルスはそう言って歩き出した。
アリスはインクを見つけ図書館を出た。しばらく歩いたところで、セブルスとリリーが話している姿が見えた。
アリスは、セブルスに気を遣い足早に通り過ぎようとした。
「あら、アリス!」
すぐさまリリーが声をかけた。
「あ、リリー!」
アリスは、今気が付いたかのようにリリーとセブルスを見た。
「じゃあ、また」
セブルスはリリーに向かいそう言った。
「おやすみ」
リリーはセブルスとアリスに挨拶をした。
「どうして通り過ぎようとしたんだよ?」
セブルスが、しばらく歩いたところでそう言った。
「邪魔しちゃ悪いかなぁと思って」
アリスは気まずそうに言った。
「・・・まさか・・知ってるのか?僕がリリーを・・・」
セブルスは目を見開き言った。
「知ってるよ。セブルスがリリーのこと好きだって」
「なっ・・・」
セブルスは顔を真っ赤にさせアリスを見た。
「誰にも言わないよ」
「そうか・・。でも、あまり変な気を遣うな。怪しまれる」
「あ・・うん。ごめん」
アリスは俯きそう言った。
「どこまで僕のことを知ってるんだ・・・」
セブルスは大きなため息をつきそう言った。
翌日は土曜日だったが、セブルスは用があるからと一人でどこかへ行ってしまった。アリスはレポートを仕上げようと図書館に向かった。
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