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□第6話
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アリスは、初めてリリーと二人でホグズミードへ行くことになった。ダンスパーティーで着るドレスを一緒に選んでもらうためだ。





「セブルスは今日は行かないの?」
アリスはマフラーを巻きながらセブルスに尋ねた。






「一人で行くわけないだろ」
セブルスは苦笑を浮かべ言った。






「それもそうか。じゃあ、行ってくるね」
アリスは、笑顔でそう言いセブルスに手を振った。








アリスとリリーは、ドレスなどが売っている洋品店へと向かった。






「着てみたいのはある?」
リリーは笑顔でそう言った。






「うーん・・・どれも可愛いけど、やっぱり肩とかが出るものばっかりだね」
アリスはズラリと並んだドレスを見て言った。






「大丈夫。好きなのを選んでみて。私に考えがあるから」







「・・分かった」
アリスは不思議に思いながらもドレスを選び始めた。






アリスは、薄いブルーのロングドレスとピンクのショートドレスを選んだ。






「試着してみなきゃ」
リリーはウキウキした様子でそう言った。







アリスは、言われるがままに試着室に入り、まずはロングドレスを着た。鏡を見ると火傷の跡が全て露わになっていた。






「じゃあ、これを付けてみて」
リリーはふわふわのファーをアリスに手渡した。






アリスはファーを肩から羽織ってみた。すると火傷の跡が隠れて見えなくなった。






「前で留めることもできるから手で押さえてなくても大丈夫だし、付けたままダンスもできるでしょ?」







「うん!すごいね!!」
アリスは満面の笑みで言った。







「よかった。じゃあ、ピンクの方も着てみましょう」
リリーは安心したように微笑みそう言った。







アリスは、ピンクのショートドレスも試着してみた。これも、ファーを付ければ火傷の跡が見えなくなった。






「どっちがいいと思う?」
アリスは、二着のドレスを見比べながらリリーに尋ねた。






「どっちも可愛いけど、大人っぽくて新鮮に見えるのはロングドレスの方かなぁ」
リリーは迷いながらもそう言った。






「大人っぽいかぁ。セブルスは私のこと子供っぽいって思ってそうだし、ロングドレスにしようかな」







「ふふふ、恋する乙女って感じね」
リリーはニコニコしながらそう言った。






「そ、そんなんじゃ・・!」
アリスは慌ててそう言った。






「この期におよんで否定するの?」
リリーは驚いたように言った。






「だって・・・」







「誰にも言わないから安心して。それに、応援するから」
リリーは優しく微笑みそう言った。






「ありがとう」
アリスは、内心とても複雑な気持ちだったが笑顔でそう言った。






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