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□第6話
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城へ戻り廊下を歩いていると、リリーとジェームズ、シリウス、ピーターがアリスたちの元に走ってきた。






「どこ行ってたの!?心配したんだから」
リリーがアリスの手を取りそう言った。






「ごめん・・。リーマスと叫びの屋敷に行ってたの」
アリスは少し驚きながらそう言った。







「叫びの屋敷に?二人で何してたんだよ?」
シリウスが訝しげにリーマスを見た。








「内緒」
リーマスはにっこりと笑いそう言った。






「何それ!?怪しいぞー!」
ジェームズが大声でそう言った。







ジェームズがリーマスに白状させようとしている時、アリスの視界にセブルスが映った。すぐ側でアリスのことを見ていたが、アリスと目が合うとその場を立ち去ろうとした。







「今日はありがとう!すごく楽しかったよ。じゃあ、またね」
アリスは、そう言って急いでセブルスの元へと向かった。







「セブルス!」
アリスは大きな声でセブルスを呼び止めた。







セブルスはピタリと足を止めアリスを見た。






「リリーが、アリスが行方不明だって言って騒いでたから、何かあったのかと思ってら・・・ルーピンと一緒だったのか」
セブルスは不機嫌そうに言った。






「心配してくれたの?」







「・・別に」
セブルスはそっぽを向きそう言った。







「ダンスを教えてもらってたの。これで、本番でセブルスの足を踏むこともないよ」
アリスは笑顔で言った。







セブルスは眉間に皺を寄せアリスを見た。アリスは、セブルスが何を考えているのか分からず首を傾げた。







「あ、もしかしてセブルスはダンスできないの?」
アリスは思いついたかのように言った。







「違う!でも、わざと足を踏んでやりたい気分だ」
セブルスはそう言ってスタスタと歩き出した。






「何でそんな意地悪なこと言うの!?」
アリスはショックを受けながらそう言った。







「分からない!」
セブルスはきっぱりとそう言った。







「変なセブルス・・」







「確かに僕は変だ。ああ、どうかしてるよ」
セブルスは独り言のようにそう呟いた。






「大丈夫・・?」
アリスは本気でセブルスのことが心配になった。






「そう言えば・・ドレスは買ったのか?」
セブルスは思い出したようにそう言った。






「うん。セブルス、大人っぽいのは好き?」







「・・さあ・・・よく分からないが」
セブルスは肩を竦めそう言った。






「じゃあ、当日楽しみにしててね!私、大人っぽくなってみるから」
アリスは拳を握り締め言った。







「大人っぽく・・・」
セブルスは苦笑を浮かべ呟いた。







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