vermillion
□第5話
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サザハの浜を目指し私たちは街道を歩いていた。
「あっ、ようやく分かりました!」
突然ゼロスが大きな声でそう言った。
「何?何か重要なこと?」
リナが期待に満ちた顔で尋ねた。
「ユイさんが昨日どうして機嫌が悪かったかです」
ゼロスは人差し指を立てそう言った。
私は何を言い出すのかと思い驚いた。
「機嫌が悪かったのか?」
ガウリイが不思議そうに言った。
「はい。それは、もうとても」
ゼロスはコクリと頷き言った。
「で、どうして機嫌が悪かったと?」
ゼルガディスが先を促した。
「フィリアさんに焼きもちをやいてたんですね?」
ゼロスは笑顔で私を見つめ言った。
「なっなっ・・私は・・・」
私は、顔から湯気が出る程熱くなり言葉を探した。
「・・・からかったつもりだったんですけど、そういう反応をされると僕も少々困ってしまいますねぇ・・」
ゼロスは頭を掻きながらそう言った。
「馬鹿ね」
リナが一蹴した。
「ゼロスさん、女心を全然分かってないです」
アメリアが嘆かわしげに言った。
「魔族に女心が分かるわけないでしょ」
リナは呆れながらそう言った。
私は恥ずかしくて何も言えなかった。どうやら私は相当重症らしい。
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